還暦 河村正美プロの現在地

還暦サーファー

還暦といえばおじいちゃんかおばあちゃんが赤のチャンチャンコを着て頬を赤らめながら「まあ、いやあね〜」などと照れつつ孫たちと写真におさまる、なんていう光景が一般的だ。

還暦。

そもそも還暦祝いとは長寿を祝う行事だったのだが、今の時代では60歳では長寿とはいえないだろう。

しかし60歳といえばそこそこおじいちゃんおばあちゃんの入り口に立ったというイメージがあるのだが、本日ご紹介する人物はその常識を覆す規格外の男なのである。

河村正美プロ、といえばご存知の方も多いはずだ。

2002年のロングボードプロサーキットで年間チャンピオンに輝いたプロサーファーである。

その当時、ボクもそのサーキットに出ていたダメプロだったわけなのだが、マミさんこと河村正美プロはいつもトップ集団を牽引する存在だった。まあ簡単に言ったら雲の上の存在、という感じだったのだ。(マミさんのインスタはこちら)

そんなマミさんもつい先日、還暦を迎えたのだ。

河村正美という人物

マミさんとの出会いは四半世紀ほど時代を遡る。

ボクがロングボードを始めた頃にはすでにプロとして活動していたマミさんは憧れの存在だった。

当時、同じビーチでサーフィンをしていたこともあり、よく声をかけてもらっていた。プロサーファーというとどこかとっつきにくい存在だったのだが、マミさんに限ってはいつも気さくでニコニコと声をかけてくれていた印象がある。そんなこともあって、ボクは勝手に応援していたわけなのだが、そのうち同じプロの舞台で戦うようになってからもその頃の気持ちはまったく変わらなかった。

ボクがルーキーのころ、ある大会でセミファイナルまで上がったことがあった。右も左もわからない新人があれよあれよでセミファイナル。このヒートを勝ち上がればいよいよファイナルヒートというところまで勝ち上がったのだ。

セミファイナルのそのヒートにはそうそうたるメンバーが顔を揃えており、その中にはマミさんの名前もあった。

いよいよ決勝を賭けて海に入ろうしたその時、マミさんの声が耳に入ってきた。

「おーい、リーシュついてないぞ」

「ええっ?」

なんと舞い上がっていたボクは自分の足にリーシュをつけたもののサーフボードにつけるのを忘れて海に入ろうとしていたのだ。

その日のコンディションは荒れ気味で、その状態で海に入ればきっとボードを流していただろう。

ボクは慌ててお礼を言い、ボードにリーシュをつけてヒートに臨んだのだった。

結果はファイナルヒートには上がれなかったのだが、たとえ後輩とはいえヒート前にそんな風に声をかけてくれたマミさんの人柄に感動を覚えたのだった。

マミさんがバリ島にやってきた!

そんなマミさんが10年ぶりにバリ島にやってきた。

「来週行くからな」

とメールをもらったのだが、実は原稿の締め切り前に重なっていた。

しかも今回の原稿の量はまあまあ限界大量レベルだったのだが、マミさんに会いたい一心で後先考えずに会いに出かけて行った。おかげで大変にテンパったわけだが、

ずいぶん久しぶりの再会だったが、以前と変わらないマミさんがそこにいた。ちょっと年をとったかな、なんていう印象はまったく受けなかった。

むしろ老けたのはボクの方で、写真を見た妻は「アンタよりちょっと上くらいにしか見えないね〜」と感心しきりだった。

そして何より驚いたのはサーフィンだ。

まったく変わっていなかった。

本人は「いや〜、もうちょいできるんだけどな〜」と謙遜していたが、ボクが知っているマミさんの姿のままだった。

特に合流した初日は頭半〜ダブルサイズのビッグウェーブだったが、きっちりピークから波を捉え、涼しい顔でメイクしていた姿が印象的だった。

「60歳になってもあんな風にサーフィンができるんだ!」となぜか勝手に勇気と希望をもらった。そしてサーフィンの衰えを年のせいにするのはもうやめよう、と固く心に誓ったのだった。

というわけで、本日はそんなマミさんのサーフィン映像をご紹介しようと思う。この日はややオンショア気味で波のパワーもなく、本来ならもう少しいいコンディションでの映像をご紹介したかったのだが、それはまたのお楽しみということで。

それでは還暦サーファーの実力をご覧ください。夢と希望をもらえますよ(笑)

有本圭

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