ダイジョーブを疑ってみる

地震大国日本で40年を過ごしてきたボクにとっては決して焦るような規模の地震ではなかった。

しかしバリ島の基本姿勢が『地震はない』という前提で社会が成り立っているため震度3程度の地震でもそれなりの騒ぎになってしまうのだ。

 

先日、ロンボク島を震源としたマグニチュード7の地震が発生し、ロンボク島では大きな被害が出ている。建物の崩壊などが原因で多くの尊い命が失われてしまった。

ボクの暮らすバリ島でも壁の崩落などの被害が出ている。

地震に対する意識が薄いこの島では『耐震』という考え方がほぼ皆無で、『地震はない』という前提で建物が建てられていることが多いのだ。

 

楽観と悲観では楽観の方がヨシとされている風潮がある。

しかし楽観にも種類がある。

最悪を想定しての楽観なのか、それとも最悪を想定しない根拠のない楽観なのか。

この島では後者が主流となっている気配がある。

それは人々の言動からもうかがい知ることができる。

何が起きても「ダイジョーブヨー」で片付けてしまうフシがある。外国人のボクからすると「本当か?」と疑惑の目を向けてしまうようなことにでも「ダイジョーブダイジョーブ」で事を済ませてしまうケースが見受けられるのだ。

 

しかし実際そのダイジョーブ思想が悲劇を生んでしまうケースも少なくない。

例えば去る6月にスマトラ島北部の湖で起きた客船沈没事故がいい例だ。

なんとその船には定員の約3倍の乗客を乗せていたらしく、190人の犠牲を出してしまった。あまりの重さに逃げる間もなく沈没してしまったというのだ。日本では考えられないような部類の事故といえるだろう。

ニュースでは「神の与えた試練である」とのコメントが出されていたが、これは明らかに人災といえる。

『ダイジョーブダイジョーブ』が引き起こしてしまった痛ましい事故ではないだろうか。

きっと定員を守ってさえいればこの事故は避けられたはずなのだ。

ダイジョーブがダイジョーブでなくなった瞬間に悲劇が起きてしまうこともあるのだ。

 

備えあれば憂いなし。

インドネシアを旅する人は『ダイジョーブ』を一度は疑ってみる場面もあるのかではないだろうか。

 

今回の地震で命を落とされた肩たちのご冥福をお祈りします。

有本圭

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