サーフィンの一寸先は闇?

『一寸先は闇』という人生全般に対する格言がある。

サーフィンをしていると「ホントウにそうだなあ」と思う。

 

闇だからといって悪いことばかりがやってくるとは限らない。

その闇からは悪いことはもちろん、いいことだってやってくる。

でもどちらにしても一寸先は闇であることには変わりがないのである。

 

タトエバ・・・

テイクオフした瞬間、予想もしなかったほどに掘れ上がってくれて最高のチューブに身ごと包まれるなんてことが数年に一度ある。

これが世に言う「タナボタ的バレル」なのだ。

 

また、「いい波!」とヨロコビつつ波を捉えたにも関わらず、想像以上にブレイクが速くてきっちり波に潰されてしまうなんてこともある。

「波を見る目がないんじゃね?」と鋭くツッコミを入れられてしまうとすごすごとおウチに帰るしかなくなるのだが、予想と反するブレイクを見せる波もちょいちょいあるのである。

しかしそれは凡人サーファーゆえのことなのだろう。

 

サーフィンマスターの波乗りを見ているとまるで波がサーファーに合わせてブレイクしているかのような錯覚に陥ることがある。

ボクがもっともリスペクトしているサーファー、神童ジョエル・チューダーのサーフィンはいつでもそんな風だ。

 

ボクがまだ駆け出しの頃、彼のサーフィンを初めて映像で目にした時に大きな衝撃を受けた、ということは一切なかった。

むしろ、まったくインパクトが残らなかった。

恥を覚悟で告白すると「こんなん俺でもできるじゃん」というのが第一印象だったのだ。

ボクの未熟な目にはそれほどまでに彼のサーフィンは簡単そうに映ってしまったのだ。

 

しかし実際はどうだろう。

サーフィンをやればやるほど彼の凄さにジワジワと気づいていくことになった。

彼が波の上でやっていることは実はとてつもなく高度なことだ。

それをいとも簡単そうにやっているということに徐々に気がつけるようになったのだ。

ものすごいことをいかにもすごそうにやるより、ものすごいことをいとも簡単そうにやりこなしてしまうことの方が断然レベルが高い。

たぶんサーフィンの素人に彼のサーフィンを見せたところで何がどうすごいのかよく伝わらないだろう。

もっと派手でいかにもすごそうな乗り方をするサーファーはゴマンといる。

しかし神童ジョエル・チューダーの凄さはもっともっと奥深い。

波と完全なる調和をしつつラインが途切れることがない。

彼のサーフィンは『美しい』の一言に尽きる。

きっと彼にとって一寸先は闇などではなく、ガンガン光が差してこんでくっきりと波の輪郭が浮き出ているのではないだろうか。

一体彼がどんなフィーリングでサーフィンをしているのか感覚的な部分を知りたい。

 

きっと異次元な感覚を持っているのではないかと思うのだ。

有本圭

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