バリ島はなかなかやるのである。
やると言ったらやる島なのである。
今年のニュピ(バリのお正月)は外出や灯火を禁じることに加えwifiも切断する方針となった。
とはいえバリ島だ。
そのへんのことはファジーでテキトーで曖昧な対応になり、案外繋がちゃったりするのではとタカをくくっていたのだが、蓋を開けてみるときっちり止められていた。
携帯電話はただのデジカメになり、テレビはただの塊となった。(テレビも切断です)
インターネット環境がなくなるとこれまでとは違った流れになるようだ。
普段なら流れてどこかへ消えていってしまうような思考も胸にじっくりととどまり吟味されることになったりする。
自分の気持ちに正直に生きているつもりでも、肝心なその自分の気持ちにちゃんと気付けていないなんてこともあるようだ。
やりたかったのに諦めてしまおうとしていたことや、やろうとしていたけど実のところそんなにやりたくないなんてことの輪郭がくっきり浮かび上がってきたりした。
そんなアレコレをジワジワと考える時間が生まれたのだった。
さらにwifiが使えずテレビもつかないとなるとナントナク的時間がポロポロと生まれてくる。
ナントナク娘が遊んでいる様子を眺めつつ「なんだか幸せだな〜」と目を細めたり、ナントナク空を眺めて「やっぱり空は青いのだな〜」などと静かに頷いたりしたのだった。
年に1度と言わずに2度くらいニュピがやってきてもいいのにと思えてしまう。
wifiが切断されることで見えてくることがある。
外出できないとなると家族と濃密な時間を過ごすことになる。
普段の日に娘を連れて屋上に上がり、夜空を見上げながら流れ星を数えたりはしない。
そういうのってなんだか「いい」ではないか。
でも冷静に考えてみたらそんな過ごし方はニュピでなくてもできる。
今日は外出せずにwifiも使わないと決めて過ごせばいいだけではないか。
ただ、それってなかなかハードルが高い。
ついyahooを開いたりメールをチェックしてしまいそうだ。
やはり強制終了というのが一番の方法なのだろう。
たまにはwifiをシャットアウトして自分や家族ときっちり接続する時間を作ることも大切なのではないかと思ったのであった。
有本圭
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